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シャドーイングの効果的なやり方【下準備がポイント】

シャドーイングの効果的なやり方【下準備がポイント】
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シャドーイングは英語学習の効果的なトレーニングの一つとして知られていますが、やり方については情報がたくさんあるので迷いますよね。

僕自身、書籍やネットでシャドーイングについての情報を数多く見てきましたが、ちょっと複雑でわかりにくいという印象です。

そこでこの記事では、シャドーイングの効果的なやり方について、誰でも実践できるようにわかりやすくまとめました。

これで迷わずにできるはずですので、ぜひ参考にしてください。

シャドーイングについて

まずはシャドーイングがどんなトレーニングなのか確認しておきましょう。ここではシャドーイングの基本的なことについて解説します。

シャドーイングとは

シャドーイングとは、流れてくる音声に対して2~3語遅れて声を出しながら追いかけていく、英語のトレーニング法の一つです。

シャドーイングの「シャドー」とは「影(shadow)」のことで、影のように後ろから付いていくことから、その名が付けられています。

このシャドーイングは、もともと通訳のトレーニング法ですが、その高い効果から一般の英語学習者の間でも広く認知されるようになりました。

「聞く」と「話す」を同時に行うという、非常に高度なトレーニングですが、正しいやり方で継続的に取り組めば高い効果が得られます。

シャドーイングの効果

シャドーイングには様々な効果が期待できますのでご紹介します。

具体的には以下のような効果が期待できます。

  • 英語の音に慣れる
  • 知識(単語や文法)と音を結び付ける
  • 英語のスピードに慣れる

順に解説していきますね。

英語の音に慣れる

英語は発音、イントネーション(抑揚)、リエゾン(音の変化)、リズムなど、音に特徴がありますが、こうした音の規則に慣れていないと脳が音を正しく認識してくれません。

脳が音を正しく認識しないわけですから、英語を聞き取ることや、正しい音で英語を話すことが難しいのは当然です。

しかし、シャドーイングによってこうした英語独特の音の規則に慣れることができますので、英語が聞き取りやすくなりますし、正しい音で英語を話せるようになります。

知識(単語や文法)と音を結び付ける

単語や文法の知識があっても、それが音と結び付いていなければ、聞いて認識することが難しくなります。

ナチュラルスピードの英語が流れているときに、頭の中で「この単語はこういう意味だったな」とか「これはあの文法事項だったな」などとやっていればとても間に合いません。

シャドーイングによって知識(単語や文法)と音の結び付きが強くなれば、英語の聞き取りが楽にできるようになるのはもちろん、話すときにも知識(単語や文法)を引き出しやすくなります。

英語のスピードに慣れる

英語が聞き取れない原因の一つが「スピード」。

音声のスピードに脳の処理が付いていかなければ、英語を聞き取ることはできません。

シャドーイングは、英語の音声に付いていくトレーニングですので、「ゆっくり話してもらえれば理解できるけれど、ナチュラルスピードなら理解できない」というスピードの問題を解決してくれます。

 

このようにシャドーイングはリスニングにもスピーキングにも効果があるという、非常に優れたトレーニングです。

この後にその具体的なやり方をご紹介します。

シャドーイングの効果的なやり方

ここではシャドーイングの効果的なやり方について解説します。間違ったやり方で取り組んでしまうと高い効果は得られませんので、注意してください。

下準備【重要】

単語や文法、意味がわからない状態でシャドーイングをやっても効果は薄いため、まずは下準備をします。

また、シャドーイングがうまくできるかどうかは、この下準備ができているかどうかにかかっていると言っても過言ではありませんので、怠らずにやりましょう。

以下がその手順です。

  1. 英文を何度も聞く
  2. スクリプトで単語や文法、意味を確認する
  3. 確認したことを頭に入れて、再度英文を何度も聞く

要は英文を理解している状態にできればよいため、必ずしもこの手順でなくてもかまいません。ご自身でアレンジしてOKです。

下準備が終わったら、次のメイントレーニングに入ります。

メイントレーニング

ここからがシャドーイングのメイントレーニングです。

主に次のようなポイントを意識して行います。

  • 流れてきた音を忠実に真似る
  • 覚えている英文を吐き出すことはしない
  • 間違っても気にしない

では、順に解説します。

流れてきた音を忠実に真似る

シャドーイングは音声を真似るのが基本です。

発音、イントネーション(抑揚)、リエゾン(音の変化)、リズムなどを忠実に再現する意識で行います。

くれぐれも自分の頭の中にある音で話さないことです。

覚えている英文をそのまま吐き出すことはしない

下準備を含め、同じ英文を何度も聞いていると、覚えてしまっている状態になります。

「このフレーズが出てきたから、次はあのフレーズが来るな」みたいな感じで、覚えている英文をそのまま吐き出すようなことはしないでください。

これではシャドーイングの効果はほとんどありません。

純粋に音声に集中して、流れてくる英語を口に出すように心掛けることが大事です。

覚えてしまっていてどうしてもうまくできない場合は、その部分は終了して次の部分に移ります。

間違っても気にしない

シャドーイングの最中に間違ったりつまづいたりしても気にしないことです。

いちいち言い直したりしないで、その後に流れてくる音声に集中して続けることを心掛けてください。

シャドーイングは何回も繰り返すのが基本ですので、進行中の英文がうまくできなくても問題ありません。

 

以上のようなポイントを意識しながら、よどみなく言えるようになるまでトレーニングを繰り返しましょう。

ちなみに、シャドーイングは音声を聞きながら自分も話すため、音声が聞こえづらくなることがあります。

その場合は、イヤホンやヘッドホンを方耳だけにするなど工夫してください。

うまくできない場合の対処法

何度繰り返してもうまくできない場合もあると思います。

その場合は以下のようなことを試してみてください。

  • 下準備にさらに時間をかける
  • スクリプトを見ながら行う
  • 音声のスピードを下げる

では、順に解説します。

下準備にさらに時間をかける

シャドーイングの前に下準備を行っているはずですが、その下準備にさらに時間をかけます。

具体的には「音読」と「オーバーラッピング」を追加します。

どちらも、自分で英語を読むという能動的な作業ですので、シャドーイングの一歩前のトレーニングとして最適です。

これについては、以下の記事でやり方を説明していますので、それを参考にして行ってみてください。

スクリプトを見ながら行う

シャドーイングは音だけで行うのが基本ですが、スクリプトを見ながら行うことでハードルが下がります。

スクリプトを見ながらも音声への注意は怠らないようにしてください。

そうしないと、音声は流れていても、ただの音読になってしまいます。

英文を覚えようとせず、音声に引っ張られるようにスムーズに読むことを意識してください。

ある程度練習したら、スクリプトを見ないトレーニングに戻ります。

音声のスピードを下げる

どうしても口が回らないというのであれば、音声のスピードを下げるのも一つの方法です。

ただ、あまりにも遅くするのはおすすめできません。

遅いスピードに慣れてしまうと、通常スピードに戻したときにより難しくなるからです。

通常スピードの0.8倍くらいまでにしましょう。

これもある程度練習したら、通常スピードでのトレーニングに戻ります。

 

シャドーイングがうまくできない場合は、以上のような対処法を試してみてください。

外出中はサイレントシャドーイング

外出中など声を出せない状況であれば、声に出さないシャドーイング(サイレントシャドーイング)をしましょう。

声に出さなくても口を動かすことはできますし、それもできない場合は頭の中で音に付いていくことはできます。

自宅での時間が取れないのであれば、こうした工夫もしてみましょう。

ちなみに、僕は通勤のときによくサイレントシャドーイングを行っています。

自分のシャドーイングを録音して客観的に評価

自分ではうまくできているつもりでも、実際にはそうでないことが多いです。

音声には付いていっていても、発音の細かな部分でズレが生じていることはよくあることです。

そこで、シャドーイングをしている自分の声を録音して、客観的にチェックしてみましょう。

おそらく、1つや2つ、いや、3つや4つ、間違いやズレを発見できるはずです。

自分の声を聞くのは恥ずかしいものですが、これこそ自分に対する一番のフィードバックですので、ぜひ勇気を出して録音してみてください。

 

ここまで、シャドーイングの効果的なやり方について解説してきました。

特に初めてシャドーイングに取り組むときはうまくできないのが普通ですので、できないからといって落ち込む必要はまったくありません。

結果的にうまくできるようになることが目的なのではなく、トレーニングすること自体が目的なのです。

とにかく数をこなすことを意識して、どんどんトライしていきましょう!

シャドーイングの教材の選び方

ここではシャドーイングに適した教材の選び方とおすすめの教材をご紹介します。

シャドーイングに適した教材

シャドーイング用の教材は少し慎重に選びましょう。選び方を間違えると効果がなかったり挫折したりする可能性があるからです。

主に次のような条件を満たした教材を選ぶことをおすすめします。

  • スクリプトが付いているもの
  • 1分以内の短いもの
  • 難しくないもの

では順に説明します。

スクリプトが付いているもの

シャドーイングを始める前に下準備をしますが、ここで単語や文法、意味を確認しますので、スクリプトが必要になります。

音声を聞いて100%理解しているつもりでも、自分が聞き落としている部分がある可能性もありますので、必ず確認用のスクリプトが付いているものを選びましょう。

学習者向けの教材であれば、スクリプトはもちろん、語句や文法などの補足説明が付いているものが多いため、特に初心者にはおすすめです。

1分以内の短いもの

シャドーイングは何度も繰り返し行うものですので、1つのストーリーが短いものが好ましいです。

30秒から長くても1分くらいまでのものにしましょう。

シャドーイング専用の教材の中には、センテンス単位でトレーニングできるものもありますので、そういったものを選ぶのもよいと思います。

難しくないもの

シャドーイングはある程度スムーズにできないと効果がないため、難しいものは避けましょう。

1回聞いて、最低限、概要くらいはすんなり理解できるものが好ましいです。

もし初めてシャドーイングに取り組むのであれば、レベルをグンと下げてもよいと思います。

そこからスタートして、慣れてくれば徐々にレベルを上げていく、という形でも問題ありません。

いずれにしても、その時点で難しく感じたものは避けたほうが無難です。

シャドーイングにおすすめの教材

ここではシャドーイング用のおすすめの教材をご紹介します。

絶対『英語の口』になる! 中学英語で基礎から鍛えるシャドーイング大特訓50

おすすめは『絶対『英語の口』になる! 中学英語で基礎から鍛えるシャドーイング大特訓50』です。

絶対『英語の口』になる! 中学英語で基礎から鍛えるシャドーイング大特訓50

 

この教材のポイントは以下のとおり。

  • 中学レベルの英文が使われている
  • センテンス単位とモノローグ全体の2つのパターンで練習ができる
  • 「スロー」と「ナチュラル」の2つのスピードが用意されている
  • 身近な話題を取り上げている
  • 学習者向けなので解説が付いている

こうした特徴から、初心者から上級者まで幅広いレベルの人が使える教材です。

ちなみに、この教材はシャドーイング専用としてシリーズで販売されていますので、もしこの教材が気に入ればシリーズの他の教材も試してみてはいかがでしょうか。

まとめ

この記事では『シャドーイングの効果的なやり方』について解説してきました。ここでポイントをまとめておきます。

この記事のポイント

シャドーイングは、流れてくる音声に対して2~3語遅れて声を出しながら追いかけていく英語のトレーニング法で、以下のような効果があります。

  • 英語の音に慣れる
  • 音と構造(単語や文法)を結び付ける
  • 英語のスピードに慣れる

シャドーイングを始める前に下準備を行いますが、シャドーイングがうまくできるかどうかはこの下準備にかかっていると言っても過言ではありませんので、怠らずにやりましょう。

以下がその手順です。

  1. 英文を何度も聞く
  2. スクリプトで単語や文法、意味を確認する
  3. 確認したことを頭に入れて再度英文を何度も聞く

シャドーイングは、以下のポイントを意識して行います。

  • 流れてきた音を忠実に真似る
  • 覚えている英文を吐き出すことはしない
  • 間違っても気にしない

シャドーイングがうまくできない場合は、以下のことを試します。

  • 下準備にさらに時間をかける
  • スクリプトを見ながら行う
  • 音声のスピードを下げる

外出中など声を出せない場合は、声に出さないシャドーイング(サイレントシャドーイング)をしましょう。

シャドーイングをしている自分の声を録音して、客観的にチェックしてみましょう。

シャドーイング用の教材は、以下の条件を満たしたものがおすすめです。

  • スクリプトが付いているもの
  • 1分以内の短いもの
  • 難しくないもの

おすすめの教材は『絶対『英語の口』になる! 中学英語で基礎から鍛えるシャドーイング大特訓50』です。

以上となります。