シャドーイングをやろうと思ったときに、どんな教材を使おうか迷いますよね。
教材選びはシャドーイングを効果的に行うためのポイントの一つになりますので、適当に選ぶのはやめましょう。
今回ご紹介する5つの条件を抑えておけば、教材選びについてはとりあえずOKです。
シャドーイングの教材選びで抑えるべき5つの条件
シャドーイングで使う教材は、次の5つの条件を満たしたものを選びましょう。
- スクリプトが付いているもの
- 1分以内の短いもの
- 難しくないもの
- 目的に合ったもの
- 身に付けたい発音を使ったもの
スクリプトが付いているもの
シャドーイングで使う教材はスクリプト(音声を文字起こししたもの)が付いているものを選びましょう。
無駄をなくすために必要
スクリプトがないと、正しい英語が発話できているかどうか確認できません。
音声と異なる英語を発話していると、今度その音声が流れてきたときに正しい英語を認識できないため、意味も正しく取ることができなくなります。
もちろん、スクリプトがなくても、やらないよりはやったほうがよいことは確かです。
しかし、これだとどうしても無駄が発生してしまいます。
例えば、全体の30%が間違った英語で発話しているとすると、残りの70%の英語は身に付いたとしても、30%は無駄ですよね。
どうせやるなら、やった分だけ身に付くようにしたいもの。
こうした理由から、最低限、英語のスクリプトが付いているものを選びましょう。
日本語訳が付いているもの
英語のスクリプトがあっても、その英語を間違った意味に解釈してしまう可能性があります。
シャドーイングは音を鍛えるトレーニングですが、間違えた意味をインプットしてしまうのは良くありません。
ですので、英語のスクリプトに加え、日本語訳が付いているものを選びましょう。
学習者向けの教材であれば、たいてい両方付いています。
1分以内の短いもの
教材として使う音声は30秒~1分くらいの短いものにしましょう。
反復のしやすさを考える
シャドーイングは何度も繰り返して精度を上げていくことが大事です。
音声が長すぎると反復が進まないため、精度が上がらないまま終えてしまう可能性があります。
中途半端な状態で新しい教材に移ることを繰り返しても高い効果は期待できません。
反復のしやすさを考えて、適切な長さの教材を選ぶようにしましょう。
集中しやすい
シャドーイングは非常に高い集中力が求められるトレーニングです。
音声が長いと集中力が続かなくなるため、どうしても精度が落ちてしまいます。
精度が落ちた状態で続けていてもあまり効果はありません。
高い集中力を保った状態で何度も反復することを考えると、音声の長さは1分くらいが限度です。
難しくないもの
自分のレベルに合った教材を選びましょう。無理して難しい教材を使うのはNGです。
概要が理解できるもの
初めて聞いて概要が理解できるレベルが最低ラインで、だいたい70%くらい理解できるものがシャドーイングには適しています。
概要すら理解できないものは難しすぎるので避けましょう。
英語初級者や初めてシャドーイングに取り組む人であれば、ちょっと簡単すぎるかなと感じるレベルでちょうどよいくらいです。
ちなみに、海外ドラマは砕けた表現が多く、忠実に再現するのが難しいため、シャドーイングの教材としては適していません。
徐々にレベルを上げていく
ある程度シャドーイングに慣れてきたら、無理のない範囲で徐々にレベルを上げていきましょう。
まったく負荷がかからない状態でシャドーイングを続けていても効果は薄いからです。
教材のレベルに対する考え方は同じで、70%くらい理解できるものが適しています。
この「70%くらい」というのは感覚でOKです。
目的に合ったもの
どうせシャドーイングをするなら目的に合った教材を使いましょう。
無駄なく学習できる
目的に合った教材を使うことで、自分が必要とする英語を無駄なく身に付けることができます。
ビジネス英語を身に付けたいのであればビジネスシチュエーションの素材を、TOEIC対策をしたいのであればTOEICに頻出するシチュエーションの素材を使うといった具合です。
他の学習で一度使い終わったものをシャドーイングするのもよいでしょう。
継続しやすい
目的に合った教材を使うと、その目的を達成しようと頑張れるので、挫折しにくいというメリットがあります。
挫折しにくいということは継続しやすいということですので、シャドーイングの効果も表れやすいです。
明確な目的がない場合でも、興味があるなど続けやすい内容の素材を選ぶのがポイントになります。
身に付けたい発音を使ったもの
自分が身に付けたい発音を使った教材があればなおGOODです。
国によって発音は異なる
英語が話されている国はたくさんありますが、発音は国によって異なります。
アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアなど、それぞれに発音の特徴がありますので、身に付けたい発音の素材でトレーニングすると効果的です。
我々の多くはアメリカ英語には馴染みがありますが、それ以外の英語は聞き取りにくく感じることが多いので、シャドーイングを行って克服しておきましょう。
好きな有名人の発音を真似る
「好きな有名人のように英語をうまく話したい」そんな希望があるかもしれませんね。
その場合はもう、その人が話している音声をそのまま教材にしてしまいましょう。
シャドーイングで何度も真似ることで、その人の話し方の癖まで身に付けることができます。
デメリットとしては、スクリプトがない可能性が高いことです。
これだけは仕方がありません。
そこは割り切って、とにかく発音を真似ることに徹するようにしましょう。
条件を満たした教材を扱うサービス
ここまで、シャドーイング教材の選び方として5つの条件をあげました。
これらの条件を満たす教材を自分で探してもよいのですが、ちょっと大変かもしれませんね。
そこでご紹介したいのが『シャドテン』というサービスです。
シャドーイングの添削をしてくれるサービスですが、受講生は280本以上の教材を自由に使うことができます。
シャドテンで用意されている教材が、先ほどあげた5つの条件を満たしているかどうか確認してみましょう。
<スクリプトが付いているもの>
英語と日本語のスクリプトが付いています。
「英語のみ表示」「英語と日本語を表示」「何も表示しない」を切り替えられるようになっていて、目的に合ったトレーニングができるのが特徴です。
<1分以内の短いもの>
ほとんどの教材が30秒~1分に収まっています。
最も長いものでも1分を少し超える程度ですが、このような長い素材を敢えて選んで、負荷をかけたトレーニングをすることも可能です。
<難しくないもの>
WPM100~190までの教材が用意されています。
※WPMとは words per minute の略で「1分間あたりの単語数」を意味します。つまり、音声スピードのことです。
上達に合わせてよりWPMの高い教材にシフトしていくことが可能ですので、効果的なトレーニングができるようになっています。
<目的に合ったもの>
ビジネス、社会、科学、VOA、TOEIC、TOEFL、IELTSなど、幅広いジャンルが用意されています。
スピーチやインタビューは生の英語ですので、実践的なリスニング力を養成するのに好都合です。
<身に付けたい発音を使ったもの>
アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、イスラエル、アイルランド、スウェーデンの7カ国の音声教材が用意されています。
イギリス人とビジネスをする機会があればイギリス英語の素材を、オーストラリアに留学予定であればオーストラリア英語の素材を、といった具合に、身に付けたい発音の教材で学習するとより効果的です。
以上のように、5つの条件をほぼすべて満たしています。
用意されている教材の中から選べばよいので、自分で教材を探す必要はありません。
この『シャドテン』ですが、管理人である僕が体験してみましたので、ぜひこちらもご覧になってください。
まとめ
この記事では『シャドーイング教材の選び方』について解説してきました。ここでポイントをまとめておきます。
シャドーイングで使う教材は、主に以下のような条件を満たしたものを使いましょう。
- スクリプトが付いているもの
- 1分以内の短いもの
- 難しくないもの
- 目的に合ったもの
- 身に付けたい発音を使ったもの
『シャドテン』という、シャドーイングに特化したサービスでは、これらの条件をほぼすべて満たした教材が使えます。
このサービスであれば、シャドーイングの教材選びで悩む必要はありません。
以上となります。