英会話の上達に英作文が効果的だと聞いたことはありませんか？
僕はこれを強く信じていて、英作文をたくさん行ってきたことが、今の英会話力につながっていることは間違いないです。
そこで、英作文が英会話の上達に効果的な理由と、英作文の具体的なやり方について解説します。
正しいやり方で継続すれば、英会話は必ず上達しますので、ぜひ参考にしてください！
英作文が英会話に効果的な理由
「話す」のベースを「書く」で作る
話す力は書くことで養うことができます。
「話す」ことも「書く」ことも、英文を組み立てるという点では共通しているため、書いて英文を組み立てる練習をすることが、そのまま話す力につながるからです。
僕は英検1級を目指していた時に、2次試験（面接）対策としてスピーチをたくさん書いて、それを口頭でスラスラ言えるように練習していました。
スピーチを覚えることは試験対策として有効ではありましたが、それよりも「英文を作る」という作業が英語を話す力に大きく貢献してくれたと思っています。
今の英会話力があるのも、スピーチをたくさん書いてきたからです。
もちろん、話す場合は正しい発音もできないといけませんが、話すためのベースの部分は書くことで養えます。
話す力を伸ばすために、英作文を普段のトレーニングメニューに入れておきたいですね。
正しい英語を話せるようになる
英作文を続けると、正しい英語を話せるようになります。
英作文だと何度も修正できるため、最終的には正しい文法で構成された英文が完成するからです。
あやふやなところは書籍やネットなど調べながら英文を組み立てていけばよいですし、そもそも自分がわからない文法は使う必要はありません。
こうして、ほぼ間違いのない英文が出来上がりますが、もし出来上がった英文に間違いがたくさん含まれているとしたら、英作文を始めるのはまだ早いということ。（これについては後述します。）
勘違いして欲しくないのは
話す練習はやらなくてよい
と言っているわけではないということ。
もちろん、話す練習も大事ですが、話す練習だと話した内容がすぐに消えてしまうため、間違いを見つけにくくなります。
間違いを見つけられないと修正することもできません。
そして、修正できないと正しい英文のストックが増えていきませんよね。
ですので、話す練習に加えて、書く練習をするとよいですよ、と言っているわけです。
書く練習を普段のメニューに加えてみてください。
英会話が上達する英作文のやり方
英作文が良いからといってやみくもにやるのはよくありません。ここでは、英会話が無駄なく上達する英作文のやり方をお伝えします。
英作文を始める前にやっておくべきこと
英作文を始める前にやっておきたいことがあります。
それは「文法」です。
文法が理解できていないと、正しい英文を作ることができないからです。
間違った英文を作り続けても英会話は上達しないので注意しましょう。
英作文は文法を考えながら英文を組み立てる練習ですので、英作文をやっていてあやふやなところがポツポツ出てくるようであれば、一度文法を総復習しておくことをおすすめします。
英作文がスラスラできる人はすでに文法が身についている上級者です。
それ以外のほとんどの人は何度も文法を確認しながら進めていくことになりますが、それでまったく問題ありませんので、コツコツやっていきましょう。
文法事項別に英作文する
やみくもに英作文するのではなく、まずは文法事項別に英作文しましょう。
1つの文法事項に焦点を当てて集中して英作文することで、その文法事項が定着しやすくなる上、文法事項ごとに頭の中で整理しやすくなるからです。
不定詞、動名詞、関係代名詞・・・のように文法項目別に英作文の練習をするやり方になります。
英文を組み立てるときには文法の知識を引っ張り出してきますが、もしその知識が頭の中でバラバラに存在していると、すぐに引っ張り出せないですよね。
英語力が上達してくると、ほとんど考えなくても文法が出てくるようになりますが、それまでは文法項目別に英作文の練習をして、知識を整理しましょう。
このブログでは瞬間英作文をおすすめしていますが、瞬間英作文の書籍では文法事項別に練習できるようになっていますので、これを使って練習するのが一番です。
瞬間英作文のやり方については以下の記事で詳しく解説していますので、そちらもあわせてご覧ください！
自分が関わるシチュエーションを題材にする
文法事項別の英作文がある程度できるようになったら、今度は自分が英語を使うシチュエーションを題材にして英作文をしましょう。
そうすることで、英作文で練習した英文をそのまま英会話で使うことができるからです。
例えば、
飲食店で働いている → 飲食店で使われる表現を英作文する
ホテルで働いている → ホテルで使われる表現を英作文する
道案内をしたい → 道案内で使われる表現を英作文する
といった感じです。
ただ、自分で作った英文は文法的には問題なくても、不自然な表現だったりします。
そこで、お手本になる教材を用意しておきましょう。
わからない場合に見るのはもちろんですが、最終的にはお手本になる表現を覚えたほうが間違いないからです。
教材は市販の書籍でかまいません。
最初から教材の表現を覚えるのも方法の一つですが、ここでは英作文の練習ですので、まずは英語を見ずに日本語から英文を作ってみましょう。
作った英文を音読する
最後に、英作文で作った英文を音読します。
英会話のために英作文を行っているわけですので、最終的には口頭でできる必要があるからです。
そして、音読するときは棒読みしないこと。
必ず英文の構成を考えながら（つまり文法を考えながら）ゆっくりと音読することが大事です。
そうしないと、ただの口の運動になってしまうため、あまり効果がありません。
これは普段の学習としての音読全般について言えることです。
音読は英文がスムーズに言えるようになるまで行います。
何回やればOKというものではありません。
とにかく、英作文と音読はセットにするということですね。
自分の英作文に自信が持てない場合
最初のうちは自分が作った英文に自信が持てないかもしれません。そんなときはどうすればよいのかについて解説します。
気にせずに学習を進める
出来上がった英文に自信が持てなくても、まったく問題はありません。
上級者でない限りミスがあるのは当然ですし、間違いを気にしていたら学習が進まないからです。
気にせずそのまま学習を続けましょう。
文法の理解が進むにつれて、自信を持って正しい英文を書けるようになりますので、それまではとにかく数をこなすことが大事です。
ただ、大事なのは丁寧に学習していくこと。
数をこなそうとして、文法的にめちゃくちゃな英文をたくさん作っても、ほとんど効果がないからです。
あくまで文法を考えながら正しい英文を作る。
そして、結果的に間違っているのはOK。
こういう意識でやっていきましょう。
それでも不安なら添削を利用する
英作文は一人でできますが、どうしても不安というのであれば、添削サービスを利用するのも一つの方法です。
間違っているところや不自然なところを修正してもらうことで、正しい英文を作れるようになっていきます。
オンラインで英作文を添削してくれるサービスがありますので、自分に合ったところを探してみましょう。
以下の3つは英文添削でけっこう有名です。
・ベストティーチャー
書くことで話す力を伸ばそうというコンセプトのスクール。「読む」「聞く」まで含めた4技能を伸ばせるようにプログラムされているのが特徴です。
・アイディー
英文添削専門のサービス。自分が用意した題材の他、写真描写課題やEメール課題など、幅広いコースが用意されています。
・マイチューター
資格試験対策に特化したオンライン英会話スクール。資格試験の他、自分が用意した題材も添削してくれます。
無料体験をやっているところもありますので、まずは一度試してから判断するのが無難です。
英作文に対する批判的な意見
一方で、英作文では英語は話せるようにならないという声も聞かれます。これについての見解を述べたいと思います。
「英作文で英語脳は獲得できない」という声
「英作文で英語脳は獲得できない」という声がありますが、そもそも英作文では英語脳を獲得することを目的としていません。
英語脳を獲得できなくても英語を話せるようになるからです。
確かに、英語脳があれば感覚的に英語を話せるようになりますが、英語脳を獲得するまでにはとてつもなく時間がかかってしまいます。
時間が無限にあれば話は別ですが、いつになるかわからないことに時間を使うのは無駄ですよね。
ですので、英語脳を求めることはおすすめしていません。
英語脳を求めるのではなく、英作文を繰り返すことで正しい英文を作れるようになることを目指したほうが確実ですし、結果的にはそのほうが早いです。
最初のうちは日本語にとらわれた不自然な英文になることもありますが、英語力が向上するにつれて不自然さは次第に解消されていきますので、気にする必要はありません。
英語脳に期待するのではなく、文法に基づいて英文を作る練習を地道に行っていけば、必ず英語は話せるようになります。
「学校で英作文をやったけど話せるようにならなかった」という声
「学校で英作文をやったけど話せるようにならなかった」という声もありますが、学校の授業だけで英語を話せるようになるのはほぼ不可能です。
主な理由は次の2つ。
- 練習量が足りない
- スピードがついていない
そもそも学校の授業でどれだけ英作文を行ったでしょうか？
中学と高校の6年間を合わせても、英作文に使った時間はたかが知れています。
それで英語を話せるようになること自体、あり得ないと思いませんか？
練習量が圧倒的に不足していますよね。
また、学校の授業では、英文を完成させれば終わりで、その後に話す練習をすることはほとんどありませんでした。
時間をかけて英文を作る練習はしたけれど、素早く英文を作る練習はしてこなかったわけです。
これでは口からパッと英文が出てくるはずがありませんよね？
つまり、学校の授業で英作文をやったとしても、英語を話せるようになるだけのトレーニングはできていなかったということ。
学校で不足していたことを、これからやっていきましょう。
まとめ
この記事では『英会話は英作文で上達する』について解説してきました。ここでポイントをまとめておきます。
英作文が英会話に効果的な理由は以下のとおり。
- 「話す」のベースを「書く」で作る
- 正しい英語を話せるようになる
英作文のやり方は以下のとおり。
- 英作文を始める前に文法をやっておく
- 文法事項別に英作文する
- 自分が関わるシチュエーションを題材にする
自分の英作文に自信が持てない場合は以下のようにします。
- 気にせずに学習を進める
- それでも不安なら添削を利用する
その他、英作文に対する考え方です。
- 英語脳を獲得できなくても英語は話せるようになる
- 学校の授業での英作文は練習量が不足している
以上となります。
