オンライン英会話のネイティブキャンプは、カランメソッドの正式認定校としてレッスンを提供していますが、そのカランメソッドを体験してみましたのでリポートします。
カランメソッドの受講を検討する際の参考になれば幸いです。
カランメソッドの概要については以下の記事をご覧ください。
それではいきましょう!
レベルチェックテスト
カランメソッドの本レッスンに入る前に、まずは「レベルチェックテスト」を受ける必要があります。
Stage1~Stage12の全12ステージありますが、この中のどのステージからスタートするのか決めるためです。
「自信があるからステージ6から」などと、自分で決めることはできません。
このレベルチェックテストは25分間で、本レッスンの長さと同じです。
カランメソッドのルールについての説明
最初に、カランメソッドのルールについて講師から説明があります。
具体的には、以下の3つのルールです。
- フルセンテンスで答える
- 代名詞は使わない
- 講師は回答の補助はしない
カランメソッドのルールについては、ネイティブキャンプのホームーページにも説明がありますので、あらかじめ読んでおいて頭に入れておくとよいでしょう。
カランメソッドの実践
レベルチェックテストとはいえ、実際にカランメソッドを行います。
ですので、これが本レッスンの予行演習になると考えてよいでしょう。
内容としてはそれほど難しくはありませんでした。
例えば、絵を指し示しながら
Is this a table?
Is this a table?
Is this a clock?
Is this a clock?
といった中学1年生レベルの質問を投げかけられたので、おそらくStage1を実践したのだと思います。
基本的な質問を通して、文法や発音がどれだけ正確にできているかが評価されているのではないでしょうか。
レッスン中はレベルチェックのことは忘れていて、とにかく質問に答えることに精一杯でした。
レベルチェックテストの結果
レッスンの最後に、講師からレベルが伝えられます。
結果は「Stage1」でした。
つまり、一番下のステージです。
これは妥当な評価だと思います。
内容は簡単でも瞬時に反応するのは簡単ではなかったからです。
また、どうせなら、一番下のステージからやりたいと思っていたので、結果的にはこれで良かったと思っています。
改めて、カランメソッドは簡単ではないなと思いました。カランメソッドが初めての人であれば、たいていStage1かStage2あたりになるではないでしょうか。
【余談】マウスシールドが影響?
今回担当してもらった講師はオフィスからだったと思われます。
そのためか、コロナ対策としてマウスシールドをしていました。
マウスシールドをしていると日本語でも聞き取りにくいですが、英語となるとなおさらで、レッスン開始時からかなり手こずってしまいました。
過去に受けたオンライン英会話のレッスンの中で、最も聞きづらかったです。
でも、これは仕方のないことですので、今後マウスシールドを着けている講師に当たったら、全力で耳を傾けて何とか乗り越えたいと思います。
マウスシールドに関係なく、どんな人の英語も聞き取れるようになりたいですね。そもそも人それぞれ発音にクセがありますので、もっともっとリスニング力を高めていく必要があると思いました。
レッスンの予約
レベルチェックテストが終わって、スタートするStageが決まったら、いよいよ本レッスンです。
ネイティブキャンプには「今すぐレッスン」と「予約レッスン」がありますが、カランメソッドでは「今すぐレッスン」は対象外のためすべて「予約レッスン」になります。
「コースを指定」または「教材を指定」からカランメソッドを選ぶと、カランメソッド対応の講師が抽出されますので、気に入った講師を選びます。
カランメソッドに限ったことではありませんが、講師を選ぶ際にはプロフィール動画を見るようにしましょう。発音にクセがある講師もいるため、できるだけ聞き取りやすい講師を選ぶのがおすすめです。
僕も講師のプロフィール動画を見て決めましたが、どの講師もそれなりにクセがあったので、選ぶのに時間がかかりました。(先に行ったレベルチェックテストでも講師を選んで予約をします。)
講師の国籍はフィリピンが圧倒的に多いわけですが、レベルチェックテストのときに選んだフィリピン人講師がマウスシールドをしていて聞きづらかったので、フィリピン人講師は外すことにしました。
プロフィール動画を見ていきましたが、発音が聞き取りやすいという理由で、南アフリカやナイジェリアといったアフリカ系の講師を選びました。
カランメソッドを受講してみて感じたこと
実際にカランメソッドのレッスンを受けてみて、以下のようなことを感じました。
- 思ったほど厳しくない
- 講師の国籍はそれほど重要ではない
- 文法の理解がないと厳しい
- 相手がいることで瞬発力がつく
- 繰り返しが定着に効果的
- リスニング力が向上する
- これだけで英会話ができるようになるわけではない
- 継続的に受講したほうがよい
順にお伝えしていきます。
思ったほど厳しくない
カランメソッドのレッスンを初めて受けてみて思ったのは
そんなに厳しくない
ということ。
カランメソッドには独特のルールがあるため、厳格なイメージを持っていたのですが、いざ始まってみるとそんなに堅い雰囲気ではなく、とても穏やかな感じでした。
講師も終始笑顔で、間違ってもニッコリ笑って、こちらが言い直すのを待ってくれるような、配慮ある対応をしてくれました。
Stage1ということもあって、こちらのレベルに合わせてくれたのかもしれませんが、最初に抱いていたイメージと良い意味で違っていたので、安心してレッスンを進められたのが嬉しかったです。
担当してくれた講師がたまたま優しかったわけではないと思います。カランメソッドだからといって、それほど構える必要はありませんよ。
講師の国籍はそれほど重要ではない
ネイティブキャンプには、フィリピンなどのアジアのほか、ヨーロッパや北米、アフリカや中南米など、様々な国籍の講師が在籍しています。
しかし、講師の国籍はそれほど気にする必要はないと感じました。
カランメソッドは瞬発力を鍛えるのが主な目的ですので、その目的が達成できるのであれば、発音の微妙な違いは問題ではないと思うからです。
実際、南アフリカやナイジェリアの講師のレッスンを受けましたが、講師たちの国籍を意識することはまったくありませんでした。
とにかく講師が話す英語を必死に聞き取ろうとしていましたので、それ以外のことを考えている余裕はなかったです。
国籍を気にするのは上級者になってからでも遅くはないと思います。
もし、講師の発音を気にするのであれば、「国籍」ではなく「個人」です。レッスンを予約する前に講師のプロフィール動画を見てチェックしましょう。
文法の理解がないと厳しい
基本的な文法がわかっていないと、カランメソッドはうまくできないと思いました。
カランメソッドでは質問文の構文を使って返答する必要がありますが、文法がわかっていないとそれができないからです。
意味のない言葉の羅列を覚えることができますか?
できませんよね。
それと同じです。
文法があやふやだと、Stage1では何とかなっても、ステージが上がっていくとできなくなると思います。
僕はStage1でやりましたが、決してラクではなかったです。
文法の理解はやはり必要だと感じました。
カランメソッドを始める前に、文法はマスターしておきましょう。
相手がいることで瞬発力がつく
カランメソッドの効果の一つとして「瞬発力がつく」ということが挙げられますが、このことを改めて感じました。
講師からの質問に即座に答える必要があるため、これを繰り返すことで瞬発力がつくのは当然といえば当然です。
しかし、ポイントは「相手がいる」ということ。
講師という相手がいることで、「すぐに返答しないといけない」というプレッシャーが常に存在します。
このプレッシャーが瞬発力を鍛えるのに好都合なのです。
もし、質問を見て答えるという作業を一人で行うと、「返答が遅れても問題ない」という気持ちが潜在的にあるため、相手がいる場合と比べてどうしても効果は劣ります。
今回、実際にカランメソッドを行ってみて、うまく答えられるかどうかよりも、瞬時に反応しようとする姿勢が瞬発力の強化につながることを、肌で感じることができました。
やはり目の前に「講師」という人がいるとプレッシャーを感じます。このプレッシャーをうまく利用して英語力を伸ばしたいですね。
繰り返しが定着に効果的
レッスンでは同じ質問が何度も登場しますので、必然的に同じ回答を何度も繰り返すことになります。
同じ回答を繰り返しているうちに、その表現がスムーズに口から出てくることを実感しました。
講師とのやり取りで実際に声に出すことで、「この場合はこの前置詞を使うんだな」ということを体で覚えることができるのが、カランメソッドの優れた点だと思います。
英語学習に繰り返しが大事なのはわかっていましたが、今回の体験によって繰り返しの大事さに改めて気付かされました。
一人での学習においても「繰り返し」を取り入れたいですね。何度も繰り返して長期記憶に持っていければ理想的だと思います。
リスニング力が向上する
カランメソッドの代表的な効果の一つですが、続けることでリスニング力が向上します。
極度の集中力が必要だからです。
CDを使った学習だと何回も聞けますし、フリートークなどの通常のレッスンでも何度も聞き返すことができますが、カランメソッドのレッスンではそうはいきません。
次から次へと質問が飛んでくるカランメソッドでは、常に頭をフル回転させないと、とてもついていけないです。
実際にやってみて、緊張の連続でした。
疲れるトレーニングですが、それだけ効果が高いということは納得です。
疲れるということは、それだけ脳に負荷がかかっている証拠。何事もそうですが、集中力は効果を生み出しますね。
これだけで英会話ができるようになるわけではない
カランメソッドだけで英会話ができるようにはならないと思います。
なぜなら、英会話には話す内容が必要だからです。
瞬発力を鍛えても、話す内容が伴っていないと、会話は成り立ちませんよね?
ですので、カランメソッドで瞬発力を鍛えつつも、それとは別に表現を覚えたり、実際に相手と会話したりするなどの練習が必要になります。
オンライン英会話でカランメソッドをやるのであれば、他のレッスンとうまく組み合わるとよいと思います。
いろいろある英会話学習の中に学習の一つとしてカランメソッドを取り入れる、という考え方をするとよいのではないでしょうか。
継続的に受講したほうがよい
前述のとおり、カランメソッドだけでは英会話はできるようにはなりませんが、瞬発力を鍛えるという意味では継続的に受講したほうがよいと思います。
瞬発力はすぐに身につくものではないですし、意識してトレーニングしていないとまた元に戻ってしまうからです。
スポーツにおける筋トレのように、ある程度は継続したいですね。
カランメソッドはStage1~Stage12までありますので、Stage2やStage3で終わるのはちょっともったいない気がします。
カラン自習用プラットフォーム
ネイティブキャンプのカランメソッドには「カラン自習用プラットフォーム」というものが用意されていて、ここで自主的に学習できるようになっています。
レッスンの合間に自分のペースで学習するための教材です。
質問音声に答える形での回答練習
カランメソッドを一人で行う練習です。
講師とのレッスンと違い、質問の音声にすぐに答えなくても特に問題はないため、この練習で瞬発力はつけるのは難しいかもしれません。
ただ、質問に対して「フルセンテンスで答える」「短縮形を使う」といった練習にはなると思います。
実際にやってみましたが、カランメソッドの本レッスンと同様、正しく返答することが難しく感じました。
自習なのでゆっくり考えることができますが、それでも模範回答と異なることが多かったです。
Stage1は質問文も回答文も中学レベルですが、パッと出てこないところは今後の課題になると思います。
自分の声を録音することができ、また、模範回答の音声も聞くことができるので、自分の発音と模範回答の発音を比べることができます。
また、質問と模範回答のスクリプトを見ることができますが、最初から見るのではなく、答え終わってから見るようにしたいですね。
ビデオでのディクテーション(書き取り練習)
動画でスピーカーが話す英語を書き取る練習です。
Stageごとに学べるようになっていますが、Stage1は中学レベルの簡単な英語がゆっくりと繰り返し話されますので、難易度としてはかなり低いです。
最初のほうのStageだとかなり易しいので、人によっては大したトレーニングにはならないかもしれません。
難なくできる問題は1回やれば十分だと思います。
書き取る際に動画を止めながら進めていってもOKです。
書き終わったらスクリプトで確認するのを忘れずに!
追加の練習項目
この練習では次のようなトレーニングが用意されています。
- 絵と単語を組み合わせる
- 絵を説明する文の穴埋め(適切な単語を入力)
- 文の穴埋め(適切な単語を選択)
※Stage1~12まで用意されていますが、絵が出てくるのはStage1だけです。
文の穴埋めは「文法力」と「単語力」が試される問題です。
瞬発力は求められませんが、正確さが求められます。
実際にやってみましたが、ボロボロと間違えてしまいました。
正解を見ると「あっそうだった」となりますが、そういうところは知識があやふやな証拠ですね。
時間をかけてもかまわないので、確実に解いていくことが大事だと思いました。
単語については空所に入るものがわかっていても、綴りが正しく書けないことがありました。
話す際には問題ありませんが、できれば正確に書けるようにしておきたいですね。
この「カラン自習用プラットフォーム」は本レッスンの補足という位置づけです。
これだけではカランメソッドの効果はほとんどありませんので、本レッスン優先で学習していきましょう。
無料トライアルの注意事項
ネイティブキャンプの無料トライアルは7日間ですが、注意しておきたいことがありますのでお伝えします。
500コインが付与される
無料トライアルに申し込むと、最初に500コインが与えられます。
無料トライアル期間中は所有しているコインがなくなるまでレッスンを受けることが可能です。
レベルチェックテストはコインは不要ですが、本レッスンは講師によって必要なコイン数が異なりますので、予約する前にチェックしておきましょう。
アメリカ人やイギリス人などのネイティブ講師は500コイン、フィリピン人講師は100コイン、などとなっています。
最初の数回はテキスト不要
カランメソッドのレッスンでは専用のテキストを使いますが、先に購入しないようにしましょう。
テキストはStage1~Stage12まで用意されていますが、自分がどのステージから始まるのかレベルチェックテストを受けるまでわからないからです。
レベルチェックテストを受けた後に、自分がスタートするStageが講師から伝えられますので、それを受けて該当Stageのテキストを買うという流れになります。
ただ、最初の数回(5~7回)はテキストが不要ですので、無料トライアル期間中のレッスン回数がこれ以内であれば、テキストを買う必要はありません。
テキストは主に復習の時に使います。無料トライアル中はとりあえず不要かなと思いますが、最初から有料受講することを決めているのであれば購入するのもアリです。
有料受講しないのであれば期間内に退会する
無料トライアルを受けてみて、有料受講しないことに決めたのであれば、7日間の期間内に退会処理をしましょう。
無料トライアルを申し込む際に、支払い情報(クレジットカード番号など)を入力していますので、期間が過ぎてしまうと自動的に引き落とされてしまうからです。
ただ、退会してもアカウントは残っていますので、それまでのレッスン履歴などの情報は見ることができます。
最初に支払い情報を入力するのは抵抗があるかもしれませんが、退会処理は簡単ですので、余裕を持って処理を行えば大丈夫ですよ。
まとめ
ネイティブキャンプのカランメソッドを体験リポートしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
今回の無料トライアルではStage1のみの体験でしたが、カランメソッドがどんなものなのか肌で感じ取ることができました。
1レッスンは25分間ですが、とても中身の濃い25分間でしたので、受けてみて良かったなと思っています。
カランメソッドをまだ試したことがないのであれば、ぜひ一度無料トライアルを受けてみられてはいかがでしょうか?
オンライン英会話の通常のレッスンとはまた違ったトレーニングができると思いますよ。