英会話ができるようになるために、単語をたくさん覚えようとしていませんか?
しかし、やみくもに覚えるのは非効率ですし、そもそも覚えた単語も使わないのであれば意味がありません。
そこで、英会話に必要な単語の覚え方のほか、単語帳を選ぶ際のポイントやおすすめの単語帳をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください!
英会話における単語について
単語を覚え始める前に、まずは英会話における単語をどのように捉えればよいのか考えてみましょう。
英会話に必要な単語数
英会話に必要な単語数はどれくらいでしょうか?
ブログや書籍などで諸説ありますが、おおむね3000語程度とするメディアが多いようです。
そんな中、日常英会話でよく使われる単語数はたったの350語と主張する書籍があります。
それが以下の書籍です。
この書籍によると、ある海外ドラマの全セリフの約80%は、350個の単語で作られているとのこと。
ですので、350語を覚えればとりあえず日常英会話は何とかなる、ということのようです。
ただ、3000語と350語ではかなり開きがありますよね。
これは、単語の使用頻度をどれだけ考慮しているかが単語数に反映していると推測できます。
- 少しでも使うことがあるならカウントする
- ほとんど使わないならカウントしない
どちらの考え方をするかによって、単語数は大きく変わってきますよね。
ただ、単語の学習においてこれらの数字を意識する必要はありません。
3000語であれ350語であれ、知らない単語に出くわせば覚える必要がありますので、これらの数字は参考程度に考えておけばよいと思います。
市販の単語帳を1冊は持っておきたいですね。単語帳の選び方については後ほど解説します。
覚えるべき単語
日常英会話で使われる単語だけで、どんなシチュエーションも乗り切れるわけではありません。
特定のシチュエーションでのみ使われる単語もあるからです。
例えば、
飲食店 →飲食店で使われる単語
ホテル → ホテルで使われる単語
交通 → 交通で使われる単語
など、ある特定のシチュエーションでは日常英会話には登場しない単語が登場します。
使われている以上、それらの単語が中学レベルか高校レベルかといったことは関係ありません。
つまり、レベルに関係なく、使われる単語は覚える必要があるということ。
自分がどんなシチュエーションで英語を使うのかを明確にすれば、覚えるべき単語も決まってきますので、そうした単語は積極的に覚えましょう。
どのシチュエーションであっても、日常英会話は含まれますので、日常英会話で使われる単語は覚えておくべきです。
「単語を知っている=英会話ができる」ではない
単語を知っているだけで、英会話ができるわけではありません。
単語をつないで文として話すことができなければ、意思を正確に伝えることができないからです。
単語を並べるだけでも、状況から通じるかもしれませんが、それは最終手段。
英会話の勉強をしているのであれば、文単位で話せるようになることを目指したいですね。
知っている単語は多いに越したことはありませんが、使えなければ意味がありません。英文を作れるようになるために、やはり文法はマスターしておきたいですね。
英会話で使う単語の覚え方
どうせ覚えるなら無駄のない覚え方をしたいもの。
そこで、英会話に必要な単語を効率的に覚える方法をお伝えします。
ポイントは以下のとおり。
- 発音と一緒に覚える
- 例文と一緒に覚える
- 1つの単語に時間をかけず反復する
- 前回学習した部分を復習する
- 覚えられない単語は取り出してみる
- アウトプットする
では、順に解説します。
発音と一緒に覚える
英会話では、相手が話す英語を聞き取り、かつ、自分からも英語を話すため、「音」で認識できる必要があります。
そこで、単語を覚えるときは発音と一緒に覚えましょう。
単語の正しい発音を聞き、正しい発音で口から出す、これをセットにして学習します。
発音と一緒に覚えるため、単語帳を選ぶときは音声が付いているものを選びましょう。
例文と一緒に覚える
単語だけを口から出しても、ほとんど会話になりません。
単語を含めた文単位で話すことで、意味のあるメッセージを伝えることができます。
単語には相性の良い組み合わせ(コロケーション)がありますので、それを知ることが大事です。
ですので、単語は単独ではなく、例文と一緒に覚えましょう。
例文と一緒に覚えるため、単語帳を選ぶときは例文が付いているものを選びましょう。
1つの単語に時間をかけず反復する
単語を覚える作業では、1つの単語に時間をかけるのではなく、何周もすることで自然に記憶に残していくやり方が効果的です。
例えば、単語帳を覚える場合、1つの単語について以下の①~③の作業を行うとします。
①単語を見る
②発音を聞く
③自分で発音する
すると、これら①~③のそれぞれに時間をかけるのではなく、①~③をサッと終えて次の単語に進む、というふうにします。
そして、どんどん進めていって最後の単語まで到達したら、2周目、3周目・・・と繰り返していく。
こうすることで、次第に単語が頭に残っていくようになります。
これが単語を覚える際の効率的な学習法ですので、ぜひ試してみてください。
反復数が増えるにしたがって達成感も生まれるため、挫折しにくいのもメリットです。
前回学習した部分を復習する
単語を覚えるには「反復」が大事だというお話をしました。
しかし、どんなに反復したとしても、時間とともに記憶は薄れていきます。
学習したときは覚えていても、数日後にはほとんど忘れていた、という経験はあるのではないでしょうか。
そこでポイントになるのが復習です。
新しい部分の学習に入る前に、前回学習した部分を復習しましょう。
たったこれだけのことで記憶保持の効果が変わってきます。
復習するタイミングを、〇時間後、△日後、というように細かく設定するのが効果的とも言われていますが、現実的ではありません。
それができなくて挫折しますよね。
ですので、難しく考えず、まずは前回学習した部分を復習する、これでOKです。
1回の学習でたくさんの単語に触れますので、1冊の単語帳の最後まで到達するのはそれほど時間はかかりません。
すぐにまた同じ単語に出会えますので、仮に復習をしなくても大きなマイナスにはならないと思います。
覚えられない単語は取り出してみる
単語帳を何周しても覚えられない単語は出てきます。
そんなときは、覚えられない単語だけを取り出してみましょう。
そして、違う角度から単語にアプローチして、記憶に残りやすくします。
例えば、
- 覚えられない単語だけのノートを作る
- 単語カードを作る
- 単語を書いた紙を部屋に貼る
など、いろんな方法があります。
どうしても覚えられない単語については、このように工夫してみましょう。
僕は、覚えられない単語は専用のノートに書き出したり、単語を書いた紙を机の前に貼ったりしていました。
単語の環境を変えるだけで、ずいぶん記憶に残りやすくなりますよ。
アウトプットする
覚えた単語は実際に使うことで定着しやすくなります。
相手との会話の中で使うのが理想ですので、オンライン英会話などを積極的に活用しましょう。
もし、相手がいない場合は、独り言英会話でもかまいませんので、とにかく覚えた単語を意識的に使うようにします。
独り言英会話については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひそちらもご覧ください!
単語を見て認識できるだけでは英会話では不十分です。口からパッと出てこないと意味がありませんので、普段からたくさんアウトプットしておきましょう。
単語帳を選ぶ際の5つのポイント
単語帳を使って単語を覚える場合、どんな単語帳を使うかが大事です。
ポイントは次の5つ。
- 例文が載っている
- 音声が付属している
- イラストが付いている
- 見やすいもの
- 関連語が載っている【できれば】
では、順に解説します。
例文が載っている
単語は文の中で使われるものですので、使い方を知るためにも、例文が載っているものが好ましいです。
例文が載っていない場合でも、フレーズの形で載っていればかまいません。
例えば、bath という単語に以下のようなフレーズが記載されていたとします。
take a bath
意味は「お風呂に入る」ですが、このフレーズから bath は動詞の take と一緒に使われる、ということを知ることができます。
このように、単語と単語のつながり(コロケーション)を知るためにも、例文またはフレーズが載っているものを選びましょう。
通じるけど変な英語を話している場合、コロケーションがおかしい場合が考えられます。
自然な英語を話すためにも、コロケーションを意識しながら単語を覚えていきましょう。
音声が付属している
発音と一緒に覚えるためにも、音声が付属しているものが好ましいです。
自己流の間違った発音で覚えてしまうと、自分がその単語を口にした場合に通じないですし、その単語を聞いても認識できません。
ペーパーテストであれば問題ありませんが、英会話においては問題ありです。
CD版でもダウンロード版でもかまいませんので、音声が付いているものを選びましょう。
間違った発音で覚えてしまうと、後で修正していくのが大変ですので、最初から正しい発音で覚えるようにしたいですね。
イラストが付いている
イラストが付いていると、なおGOODです。
文字だけで覚えるのと違い、ビジュアルがあることで記憶に残りやすくなる、というメリットがあります。
また、イラストがあると単語帳独特の単調さも軽減され、楽しく学べるのも特徴の一つです。
この手の単語帳はたくさん販売されていますので、実際に手に取って見てみるとよいと思います。
単語帳の学習が苦痛に感じるのは「単調であること」があげられます。
イラストがあるだけで取り組む際の気持ちが全然変わってきますので、単語帳を選ぶ際の1つのポイントにしたいですね。
見やすいもの
見やすいものを選びましょう。
「見やすい」というのは自分の感覚でかまいません。
文字の大きさや色、余白など、見た目の印象によっても学習意欲は変わってきます。
中身とは関係ありませんが、単語の学習を続ける上で大事な要素です。
僕は「見やすさ」をかなり重視します。見た目の印象が悪いとやる気も起きず、途中でやらなくなる可能性が高いからです。
関連語が載っている【できれば】
できれば、派生語や同意語などの関連語が載っている単語帳が理想です。
関連語をまとめて覚えるようにすれば、必要なときに該当する単語を引き出しやすくなります。
wide(広い)という単語のところで、反意語として narrow(狭い)が載っていれば、セットで覚えられるので便利ですよね。
次の単語に進むスピードは落ちますが、複数の単語をまとめて覚えられますので、トータルでみるとほとんど変わりません。
自分で関連語をまとめることもできますが、ちょっと面倒ですよね。最初から関連語が載っていると便利ですよ。
英会話におすすめの単語帳
英会話におすすめの単語帳をご紹介します。Amazonでも試し読みができますので、ぜひ一度ご覧になってください!
起きてから寝るまで英単語帳
書籍名のとおり、1日の行動の中で使われる英単語がシーン別にまとめられています。
単語、例文、ダイアログの3つのステップで学習できるほか、音声では【英⇒日】【日⇒英】の両方が収録されているなど、定着しやすいコンテンツ構成になっているのが特徴。
単語帳には欠かせない赤シートも付いているという、至れり尽くせりの単語帳です。
音声が【英⇔日】の双方向で収録されているのがポイント。外出中は音声だけの学習も可能です。
イラストだから覚えられる 会話で必ず使う英単語1100
ほとんどの見出し語は、単語単体ではなく、いくつかの単語がくっついたフレーズの形で掲載されているため、コロケーションまで一緒にマスターできるのがポイント。
すべての見出し語に対して「イラスト」と「例文」が横並びで配置されていて、非常に見やすいのが特徴です。
日常英会話でよく使われる1100語と関連語500語が収録されていて、英単語、和訳、例文が収録された音声がダウンロードできます。
見やすさは覚えやすさにつながると、この単語帳を見ていて思いました。学習意欲が高まる一冊としておすすめです。
>>>「イラストだから覚えられる 会話で必ず使う英単語1100」はこちら
ピクトで学ぶ英会話必須単語3000+
ピクトグラムを使っているのが大きな特徴で、単語を視覚的に捉えられるようになっています。
限られた紙面の中でたくさんの情報が整然とまとめられているので、学習しやすいのもポイント。
日常生活で使われる単語とフレーズが3000以上、例文も1000以上収録されていて、単語と例文の音声をダウンロードできます。
サイズも比較的コンパクトなので、携帯用としても便利。外出専用にするのもいいですね。
キクタン接客英会話シリーズ
接客に特化した単語帳シリーズ。
よくあるシチュエーションについてダイアログ形式で学べるようになっていて、ロールプレイもできるようにプログラムされているのが特徴です。
【宿泊編】【交通編】【飲食編】【販売編】の4つのジャンルが販売されています。
単語だけでなくフレーズもたくさん学べます。もちろん、音声も付いていますので、英会話の総合学習ができるような書籍です。
まとめ
この記事では『英会話に必要な単語の覚え方』について解説してきました。ここでポイントをまとめておきます。
英会話に必要な単語数には諸説ありますので、数はあまり意識する必要はありません。
日常英会話で使われる単語に加えて、自分が関わる特定のシチュエーションで使われる単語を覚えましょう。
単語を知っているだけで、英会話ができるわけではありません。文単位で話せるようになるために、文法はマスターしておきましょう。
単語の覚え方のポイントは以下のとおり。
- 発音と一緒に覚える
- 例文と一緒に覚える
- 1つの単語に時間をかけず反復する
- 前回学習した部分を復習する
- 覚えられない単語は取り出してみる
- アウトプットする
単語帳を選ぶ際のポイントは次の5つ。
- 例文が載っている
- 音声が付属している
- イラストが付いている
- 見やすいもの
- 関連語が載っている【できれば】
日常英会話におすすめの単語帳は以下の4つ。
英会話でよく使われる単語は限られていますので、まずは単語帳などを利用して覚えていきましょう。
そして、単語帳にない単語に出くわしたら、その都度覚えていけばOKです!
以上となります。